レインウェアの基礎知識 MARUJU DATABASE

レインウェアの加工や素材についてはっ水と防水の違いなど、基本的な情報をまとめています。

レインウェアには色々な機能と種類があります。
デザイン・生地素材・加工種類や方法など、目的や用途、ディテールなどに合わせそれぞれ変わってきます。

加工について

一般的に多く採用されているレインウェアの加工は大まかに以下の3つです。

はっ水
水をはじく加工。比較的通気性もよく、生地の風合いが変わりにくいのでデザイン重視でファッション性のあるレインウェアに多く採用されています。防水加工は施されていないので長時間の使用や強い雨の時などでは水が浸入してきてしまう場合があります。
超はっ水
通常のはっ水加工に比べて「はじく力」飛躍的に高く、生地の上をまるでパールのように水滴が転がり落ちてく高いレベルのはっ水加工。家庭用品品質表示法などにおける明確な基準はまだですが、海外では徐々に確率され浸透してきている加工の1つです。
当社製品では独自開発の超はっ水生地「@quas-g」がその一例です。
防 水
生地表面にはっ水加工をし、更に裏側から樹脂でコーティングして水を通しにくくしたもの。また、縫い目からの水の浸入を防ぐ為に裏側から「止水テープ」を張り付けたりします。

水を通しにくいコーティングを施しているので、発汗により蒸れやすい傾向にあります。
防水透湿
防水加工で水の浸入を防ぎながら、同時に蒸れを軽減する加工を施したもの。
レインウェア内にこもりがちな湿気を外部へと排出するので、本格的な登山や雨の中での野外活動用などに比較的多く採用されています。

“防水”について

一般的に多く採用されている防水コーティングは大別して2種類に分けられます。

ポリウレタン(PU)
実用的なレインウェアに多く採用あれるコーティング。比較的計量で、加工方法次第では蒸れを軽減する透湿機能を付加する事が可能。
ただし、空気中の湿気や紫外線などに反応し劣化(剥離・湿った感じがするetc.)することがある。
劣化は使用回数に関係なく時間の経過と共に進行する「経年劣化」もみられるので、ご使用後は風通しの良い日陰で十分に乾燥させてからの着用・紫外線を避けての保管がオススメです。
ポリ塩化ビニル(PVC)
一般の作業用レインウェアに多く使用されているコーティング。ポリウレタンを比べて経年劣化が少なく丈夫なのが特徴で、反面、重たい・蒸れやすいといったデメリットもあります。

素 材

下記は一般的に多く採用されている素材の一例です。

エチレン酢酸
ビニル共重合体(EVA)

ポリ塩化ビニル(PVC)
フィルム状態の素材で主に高周波により熱をかけて生地同士をくっつける(「圧着」する)方法で生産される。
縫製品と比べて複雑なデザインが難しい反面、シンプルで安価な量産品の生産に向いています。
ナイロン系素材

ポリエステル系素材
主にミシンを使って「縫製」される。
デザイン性の高いファッション系から本格仕様の高機能系まで幅広く採用されている一般的な素材。